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STUDIOFENCE / SELECTED WORKPROJECT 03 — 05

ASICS Grand Front Osaka

大阪府大阪市、日本

PROJECT NOTES空間について/撮影ディレクション作品について読む閉じる

01空間について

ランニングシューズを選び、試着し、実際に走って履き心地を確かめる。ASICS GRAND FRONT OSAKAは、商品とサービスが連続する体験型のリテール空間である。

「Sound Mind, Sound Body」というブランド哲学や、ASICS RUNNING LABに象徴される科学的なアプローチ。スポーツを通じて人の身体と向き合う姿勢が、明快で機能的な店舗のあり方にもつながっている。

天井に広がるボックスライト、整列されたランニングシューズ、試走のための動線。異なる機能を持つエリアが、共通する幾何学的な設計によって一体の空間を形づくっている。

02撮影ディレクション

撮影にあたって重視したのは、空間の造形だけでなく、そこに生まれる体験まで理解することだった。

事前のロケハンでは、実際の来店客の行動や各エリアの使われ方を観察し、商品選びから試着・試走へとつながる動線を読み解いた。制作の過程では自らも一人の顧客として商品選びから購入までを体験し、その実感を最終的な写真編集に反映している。

撮影の中心としたのは、天井のボックスライトが生む柔らかなトップ光。空間全体には穏やかな陰影と連続性を持たせ、一方で壁面に整列するランニングシューズでは、ダウンライトによる指向性のある光をわずかに強め、商品の輪郭と立体感を際立たせた。

柔らかな面光源によって空間をつなぎ、輪郭のある光によって各エリアの印象を引き締める。光の性質と強弱を使い分けることで、シームレスな空間の一体感を保ちながら、商品の存在感とスポーツブランドらしい機能性を表現している。

構図においても引き算を徹底した。正方形や立方体が反復する空間では、面が増えるほど輪郭線も増え、視覚的な情報が複雑になりやすい。そこで不要な線の交錯や面の重なりを抑え、ボックスライトの発光面が明確に現れるアングルを選定。幾何学的な秩序を保ちながら、空間全体がひとつにつながる見え方を追求した。

また、ランニングラボに通じる科学的で明快な印象を意識し、清潔感と明るさを大切にした。柱に設置された大型LEDディスプレイは、表示内容をクライアントと事前に確認し、選定した映像が現れるタイミングを捉えている。

光、商品、試走のための動線。それぞれの情報を整理し、空間の一体性と商品の存在感、そしてASICSらしい機能美が共存する一枚へと仕上げた。