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STUDIOFENCE / SELECTED WORKPROJECT 02 — 05

SEA ROOM LYNN Tamagawa Takashimaya

東京都世田谷区、日本

PROJECT NOTES空間について/撮影ディレクション作品について読む閉じる

01空間について

海と都会を愛する「凛」とした女性像をコンセプトに持つSea Room lynn。その世界観を、繊細な線と自然素材によって表現した店舗空間。

中央の石柱が空間全体を引き締め、細いハンガーラックや薄いステンレスの棚、一枚板の木製テーブル、正方形のタイルが、柔らかさの中に芯のある印象をつくり出している。

中央に向かって絞られる空間構成は視線の先に奥行きと広がりを生み、大きな開口から差し込む自然光が、異なる素材の質感と穏やかな明暗の変化を引き出している。

02撮影ディレクション

撮影では、Sea Room lynnの持つ自然体の柔らかさと凛とした佇まいを、線・素材・光の関係から表現することを重視した。

ファサードは正面と斜めの視点から捉え、夕方には営業中の店舗が持つ夜の表情も残している。手前に設けられた淡いピンクの半透明樹脂では、マットな表面の柔らかさと繊細な透過性を引き出しながら、隣接する石材の色調が浅くならないよう光と階調を調整。柔らかく透ける樹脂と、密度や重量感を持つ石材が、ともに成立する一枚へと整えた。

内装ではあえてダウンライトを消し、自然光のみで撮影した。横から差し込む光がタイルに生む明暗のグラデーションを捉え、中央へ絞られる空間の奥行きと、素材それぞれが持つ表情を引き出している。

構図では、正方形のタイルや細い什器が生む線の情報量を精密に整理した。不要な面や線の交錯を抑え、素材と素材、家具と建築の関係が自然に読めるアングルを選定。フィッティングルームでは、カメラの高さと立ち位置を調整し、タイルの目地が画面中央から奥へ素直に伸びるよう、線の方向まで整えている。

中央の大きな木製テーブルは、レンズの遠近表現を生かして存在感を持たせながら、その奥にある細いハンガーラックや薄いステンレス棚の輪郭を重ねた。木の量感と金属の繊細さを対比させることで、空間の柔らかさと緊張感を共存させている。

衣服の陳列も一度すべて取り外し、色彩や配置、余白のバランスを一から組み直すことで、繊細な什器の輪郭と素材の美しさを損なわない構成へと整えた。

光を足すのではなく、自然光の階調を生かす。情報を増やすのではなく、線と面を引き算する。石、木、金属、タイル、衣服。それぞれの存在感を整え、ブランドの世界観が空間全体から伝わる写真として構成した。